#2002.06/18
W杯 日本vsトルコ、韓国vsイタリア
日本対トルコは、0-1でトルコ、韓国対イタリアはゴールデンゴール2-1で韓国。
おそらく日本での予想は、これらの逆であったろう。
日本対トルコは、雨中の試合となって、パス回しを駆使した攻撃ができなければ勝機がない日本のパスミスがめだった試合だった。
日本の試合ではスタンドにトルコのサポータの姿も見え、どうかするとトルコのサポータに日本人らしき姿も見える。ところが、韓国はすごい。スタンドには、見た限り韓国のサポータしかいない。スタンドは真っ赤。予選リーグのときにはおよそ80万人が街頭で応援などと報道されていた。そこまでの光景は、今の日本で生じるとは考えにくいだろう。
そういう光景と通じるものを感じたのは、金大中大統領が就任したときの選挙の報道だった。留学生が、選挙の結果を見ていたという話から、韓国の様子をうかがい知ったのだが、報道などで知られるその熱狂的な関心と騒ぎの大きさに、今の日本との大きな違いを感じた。
今のW杯の韓国での騒ぎは、日本の東京オリンピックに比されたりする。どの程度有意な比定なのかわからないが、日本でオリンピックのあった前後の時代は、日本でも熱狂的なデモ騒ぎがあった頃だ。
韓国とアメリカとの試合のときには、オリンピックのスケート競技での意趣返し的な盛り上がりがあったと報道されていた。実際、シュートを決めた韓国選手が、スケートのジェスチャーでスタンドに応えているシーンを日本でも報道していた。試合前から、日本では聞かれることのない「反米」デモ的な盛り上がりを見せていたのには、9.11よりこの方アメリカ批判がむずかしいなどと言われていたので、目を引かれた。
日本のオリンピックは、少なくとも日本人にとって戦後の復興・経済成長のある種の達成感と宣揚、また、そのことの世界からの認知を浸透するに寄与したと思われるが、このW杯は、韓国においていったいどんな意味をもつことになるのだろうか。
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