#2001.01/30
モリオカがいうように(「モリオカ日記」2001.1/29)、共同性をどう生成させるかという問題は、今後ますます切実な問題になるように思う。
今の社会の異常なところは、学校を基本的な居場所として高校までを誰もがすごすために、勢いほとんど同世代としか付き合いのないままに、成人に達するという点であるように思われる。かくいう私自身もそういう環境で生活してきているが、しかし、世の中の誰もがそうなっているのは、ただごとではない。
これも一種の「平等主義」で、「自由」を疎外しているということかもしれない。「近代人の疎外」生きるとは、言い換えればリスクも含めてあらゆる面で「自由」な社会を生きるということだろう。
近頃では、大学の高校化がすすんでいると言われる。大学では、新入生がお友だちをつくれるよう様々な企画をたてるそうだ。希望で参加する企画なら、私のときにもあった。他方で、私が寮にいたとき「学寮問題」として語られていたのは、寮を個室にし集会場所をなくされることが、学生の連帯を分断する戦略だとの反発が一つの論点になっていた。それはそれで時代錯誤を感じたものだが、朝制服を着た学生に校門で声をかけることが、大学の先生の仕事だとかいう話にもたまげる。
とりあえず、高校からは学年・学級制を一掃した方がいいのかもしれないな。
モリオカに教えてもらったHPを見にいったら、内田隆三『探偵小説の社会学』(岩波書店)が出たとの情報が書き込まれていた。これは『iichiko』や『思想』に書いていたのをまとめたやつだろうな。ようやく本になったか。

|